CHILD RESEARCH NET

HOME

TOP > 研究室 > 東アジアの子育て・教育事情 > 【読者参加型共同研究「日本、中国と韓国、何がどう違う?」】
第1回-③「第1回日中韓調査結果についての考察」(1)

このエントリーをはてなブックマークに追加

研究室

Laboratory

【読者参加型共同研究「日本、中国と韓国、何がどう違う?」】
第1回-③「第1回日中韓調査結果についての考察」(1)

◎【読者参加型共同研究「日本、中国と韓国、何がどう違う?」】もくじ


はじめに

今回の日中の調査結果について、中国の姜英敏先生と山本で、その意味を考えてみました。二人はこれまでお互いの国で暮らした経験も、協力して大学で交流授業を行ってきた経験もあり、そういった「異文化間の対話実践」についての共著の論文もあります(「ズレの展開としての文化間対話」。東大出版会「ディスコミュニケーションの心理学」に載っています)。

そういった経験から思うことは、一般の方よりは多少お互いの国の人々の考え方や行動の仕方について多くを知っている私たちでも、相手が感じていることを理解することは本当に難しい、ということです。私たちはどうしても自分が持っている「常識」に縛られて相手を理解してしまうのですが、それは相手の方からするととんでもない「誤解」の固まりであることがよくあります。そして議論をすれば少しずつ分かりあえる部分も出てきますが、そこからさらに新たな謎が深まることもよくあり、お互いの対話は終わることがありません。

もっとも私たちの日常の人間関係でも、多かれ少なかれ同じようなことが繰り返されていますよね。長年の友だちや夫婦で、もう随分理解し合っていたと思っていたのに、意外なところで訳が分からなかったりすることが起こり、改めて話し合ってみると、お互いの考えていたことがびっくりするくらい違っていることに気づいて驚いたりします。それで相手のことを理解しようと試みますが、でも完全に理解することはやっぱり無理。人と人とはそうやって「わからなさ」を抱えながらも、なんとか一歩ずつでも理解を深め合いながら、一緒に生きていくのかもしれません。

ということで、以下にご紹介する私たちの議論は、あくまで「私の目から見てこう見えた」という「相互理解のための話題提供」に留まります。私たち自身、お互いに「え?そうかな?」と思うこともあるし、また皆さんから見てもきっと「ここはちょっと違うんじゃない?」と思うこともあるでしょう。もしそう感じられるところがあれば、是非コメントをお寄せ下さい。参考にさせていただきながら、さらに理解を深めたいと思いますし、私たちも同じようにコメントを返して議論を深めていきたいと思います。

ではまず姜英敏先生から。(文責:山本)

| 1 | 2 | 3 | 4 |
筆者プロフィール

Yamamoto_Toshiya.jpg

山本 登志哉(日本:心理学)

教育学博士。子どもとお金研究会代表。日本質的心理学会元理事・編集委員。法と心理学会元常任理事・編集委員長。1959年青森県生まれ。呉服屋の丁稚を経て京都大学文学部・同大学院で心理学専攻。奈良女子大学在職時に文部省長期在外研究員として北京師範大学に滞在。コミュニケーションのズレに関心。近著に「ディスコミュニケーションの心理学:ズレを生きる私たち」(高木光太郎と共編:東大出版会)


Jiang_Yingmin.jpg

姜英敏 Jiang Yingmin(中国:教育学)

教育学博士。北京師範大学国際比較教育研究所副研究員、副教授。1988年~1992年に北京師範大学教育学部を卒業。1992~1994年、遼寧省朝鮮族師範学校の教師を経て、北京師範大学国際と比較教育研究所で修士号、博士号を取得し、当所の講師として務め、現在は副教授として研究・教育に携わっている。在学期間中、1997年~1999年日本鳴門教育大学に留学。また2003年~2005年はポスドクとして、日本の筑波大学に留学し、研究活動を行い、さらに中央大学や早稲田大学、青山学院大学の教員と積極的に日中の学生間の交流授業を進めてきた。日本と韓国、中国を行き来して、実際の授業を観察した道徳教育の国際共同比較研究。

このエントリーをはてなブックマークに追加

TwitterFacebook

インクルーシブ教育

社会情動的スキル

遊び

メディア

研究室カテゴリ

アジアこども学

研究活動

所長ブログ

Dr.榊原洋一の部屋

小林登文庫

PAGE TOP