要旨:
保育環境における睡眠中の突然死は、3歳未満児に多いです。 それらは預かり初日、1週間、1か月以内など預かってからの時期が短いほど多いという調査結果があります。特に、睡眼中の呼吸確認やあおむけ体位の維持が大切です。
はじめに
SIDSはまだ確実な予防法がわかっていないため、保育施設で予防の取り組みをしていても防げない場合もあります。そのため予防とあわせ、いち早い発見のための取り組み、さらに応急手当の知識とあわせて、子どもの異常を発見してから救急隊へ引き継ぐまで、保育者それぞれが必要な行動をとれるよう、動きも含め定期的な訓練も必要です。
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https://www.blog.crn.or.jp/lab/pdf/lab_09_19.pdf
この記事は、「チャイルドヘルス」2023年10月号「特集 予期せぬ乳幼児の突然死(SUDI)~対策と予防を考える~ 11 保育環境における睡眠中の突然死」を転載したものです。
筆者プロフィール
中村 徳子
託児ママ マミーサービス代表(
https://mommy-sids.com/)。元認可外保育施設園長。開園していた保育施設でSIDSを経験。1996年よりSIDS予防活動を始める(活動に専念するため1998年閉園)。保育関係者向けSIDS予防資料作り、応急手当普及活動、SIDS予防研修講師、SIDSなどを経験された関係者のサポート活動などをさせていただいております。2015年から伊束氏、森氏とともに保育睡眠中の突然死予防プログラムの普及に取り組んでいます。保育中の突然死予防研修推進会メンバー、NPO法人SIDS家族の会医学アドバイザー、日本臨床救急医学会バイスタンダーサポート検討小委員会委員(2014~2021年度)。
伊東 和雄
有限会社マスターワークス代表取締役(
https://www.ne.jp/asahi/master/lsfa/)。1992年に一般市民を対象とした応急手当の教材開発、教育者育成、講習実施を目的としたマスターワークス社を設立。プログラムは成人用と小児用の2種類を開発し普及に取り組んでいる。現在まで30年以上にわたり保育者を対象とした教育施設や大学、保育施設などで乳幼児の心肺蘇生や応急手当の指導を行うとともに、近年は保育睡眠中の突然死予防プログラムの開発、啓蒙を行っている。講師としてのおもな活動は、横浜女子短期大学保育センター講師(乳幼児救急法)、早稲田大学スポーツ科学部非常勤講師(救急処置法)、聖路加国際病院BLS研修講師など。