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【日本】日本の幼児教育・保育における社会情動的スキルとレジリエンスを育むための実践とその背景

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レポート全文
要旨

本カントリーレポートでは、日本のECEC(幼児教育・保育)における「社会情動的スキル」と「レジリエンス」を育む保育実践とその背後にある保育者の考え方や方針を明らかにすることを目的としている。まず第1章では、日本のECEC(幼児教育・保育)の歴史と現在の指針・要領について概説し、幼児教育が人格形成の基礎としてどのように位置づけられているか、そして「社会情動的スキル」と「レジリエンス」が現在の指針・要領にどのように反映されているかを解説している(第1章担当:北野幸子)。第2章の予備調査では、「社会情動的スキル」と「レジリエンス」の用語の浸透度や実践の状況について、園長・施設長、主任を対象にしたインタビュー結果を報告している。第3章では予備調査の結果を踏まえ、保育者を対象に実施した主調査を通じて、「社会情動的スキル」と「レジリエンス」の現場での理解と実践についての詳細を整理している。第4章では、これらの概念が保育者の保育方針にどのように組み込まれ、日々の保育活動を通じて子どもたちにどのように実践されているかを考察している。さらに、SEL(Social and Emotional Learning)の観点を用いた分析を通じて、保育者が子どもたちのレジリエンスをどのように支援し、促進しているかについての洞察を提供する(第2章~第4章担当:佐藤朝美)。第5章の指定討論では、レジリエンスの概念が幼児期の発達に長期的な視野からどのように関わってくるかについて考察している(第5章担当:星三和子)。

以上、本カントリーレポートは、日本のECEC(幼児教育・保育)における「社会情動的スキル」と「レジリエンス」の理解と実践に貢献するための実証的な知見と考察を提供する。


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筆者プロフィール
tomomi_sato_2024_CRNAmembers.jpg 佐藤 朝美(さとう・ともみ)

愛知淑徳大学人間情報学部教授。東京大学大学院学際情報学府博士課程、情報学環助教、東海学院大学子ども発達学科を経て現職。教育工学、幼児教育、家族内コミュニケーション、学習環境デザインに関わる研究に従事。日本子ども学会(理事)。オンラインコミュニティ「親子de物語」で第5回、「未来の君に贈るビデオレター作成ワークショップ」で第8回、「家族対話を促すファミリー・ポートフォリオ」で第11回キッズデザイン賞を受賞。

room21.jpg 北野 幸子(きたの・さちこ)

神戸大学大学院教授。環太平洋乳幼児教育学会(PECERA)理事・副会長、日本保育学会理事、日本乳幼児教育学会理事など。1993年 神戸大学教育学部幼児教育科卒業、1995 年 ミネソタ大学特別研究員、1998年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期、幼児学専攻、単位取得満期退学。2001年:博士(教育学)、広島大学論文博士。広島国際大学、福岡教育大学を経て 現在、神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間発達専攻教授。

room07.jpg 星 三和子(ほし・みわこ)

十文字学園女子大学および名古屋芸術大学名誉教授。専門は発達心理学。保育者から乳児への文化的価値の伝達に関する日仏共同研究、乳児同士のコミュニケーションについての研究、イタリア・ピストイア市の乳幼児保育についての研究等、保育園をフィールドに研究を行ってきた。子育ち・子育て支援についての4か国共同研究も行った。OECD発行の保育白書(Starting Strong)の第1、2、3版の日本語訳にも携わった。東京大学大学院教育学研究科教育心理学博士課程満期修了。

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