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ポスター発表:社会情動的スキルを育むためのマルチ・ドメインアプローチ~遊び、メディア、インクルージョン~(第15回子ども学会議)

要旨:

子どもにとって社会情動的スキルの育成が認知的スキルの発達と同等に重要であることは、今や広く知られている。遊びとメディアは、子どもの全般的な発達と社会情動的スキルの育成に大きな影響を与える環境要因であり、また発達障害は、これらの発達を阻害する要因であると考えられている。

上記に基づいて考えると、子どもの社会情動的スキルの発達は、これらの環境要因の変動によって促進されうるのではないかという推論が成り立つ。

チャイルド・リサーチ・ネットでは、これまでの研究活動の成果にもとづき、各環境要因を社会情動的スキルの育成に関連付けながら、以下の仮説を立案した。

1.自発的な遊びは社会情動的スキルを育み、それは主体的な学びへとつながる
2.メディア環境は、子どもの社会情動的スキルに影響を与える
3.特別支援を必要とする子どもへのインクルーシブな対応は、子どもの社会情動的スキルの向上につながる

これらの仮説に関連する意見を収集して検証するために、チャイルド・リサーチ・ネットでは、社会情動的スキル、遊び、メディア、発達障害の各分野に関わる学際的な研究者、実践者、専門家が一堂に会する、CRNアジア子ども学研究ネットワーク(CRNA)国際会議を開催した。基調講演では認知科学領域、幼児教育領域、発達心理学領域の3名の研究者が、子どもの成長発達の側面から見た社会情動的スキルの重要性について報告した。また分科会では、遊び、メディア、発達障害の3つの環境要因それぞれにつき、社会情動的スキルの育成という観点に関連付けながら、各3名の研究者や実践者が、課題と解決策を展開した。

チャイルド・リサーチ・ネットでは、上記の成長発達にかかわる3名、および環境要因にかかわる9名の講演者の発言録に対してナラティブ分析を行った。具体的には、発言録の中から初期仮説に関連性が高いと判断した発言を抽出し、各講演者の主張の主要部分として整理、それらを初期仮説に照らし合わせることを通してリバイス仮説を導き出した。

本研究では、上記計12名による主張の主要部分とリバイス仮説について報告する。
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ポスターはこちら
社会情動的スキルを育むためのマルチ・ドメインアプローチ~遊び、メディア、インクルージョン~

※このポスターは、第15回子ども学会議(日本子ども学会学術集会)で発表されました。

筆者プロフィール
Junko_Ogawa.jpg 小川 淳子(CRN研究員)

CRN研究員、ベネッセ教育総合研究所研究員。
2004年に(株)ベネッセコーポレーション入社。こども英語教室事業部、グローバル教育事業部を経て、2013年よりベネッセ教育総合研究所に所属し、チャイルド・リサーチ・ネットの活動を運営しています。
これまでに関わった主な研究は以下の通りです。
CRNアジア子ども学研究ネットワーク(2016年度~現在)
ECEC(Early Childhood Education and Care)研究(2013~2015年度)
東アジア子ども学交流プログラム(2013~2014年度)
国際シンポジウム「子どもの福祉と権利」(2013年度)
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