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【ベルギー子育て奮闘記】 第9回 ベルギーの夏

奥村 沙織

2014年6月20日掲載

私たち家族がベルギーに来たのは2011年12月という真冬でしたので、今回で3度目の冬をベルギーで迎えました。昨年までの2年は、朝、幼稚園まで子どもたちを送る際、手足、顔が痛く防寒が大変だった思い出があります。雪が積もると、気温が上がらないため、2週間カチコチに雪が凍ったまま溶けない状態が続いたこともあります。

その寒さを経験しているため、今年も「いつあの寒さが来るんだろうね」、「油断したらダメだよ、きっとまだ雪は降るはずだから」などと子どもたちと話していましたが、2013年度の冬は、結局積雪もなく、気温も朝でも氷点下に下がることは数日という、現地の人も驚く奇跡的な暖冬でした。

そして、だんだん日が長くなり、草木が芽生え、春の訪れを知らせてくれるクロッカスや水仙の花が、沿道を華やかに彩ってくれる春がやってきました。

春になると、ベルギーの人たちは本当に活動的になりイベントなども増えていきます。そして、夜が長くなるため、夜のイベントも増えていきます。

今回は、そんなベルギーの春から夏について書いてみようと思います。

ベルギーのサマータイム

ベルギーでは、3月の最終日曜日、時計の針を1時間進めなければなりません。それは、その日から10月の最終日曜日までサマータイム(夏時間)が導入されるためです。ベルギーの夏は、もちろんサマータイムの影響もありますが、陽が長く、7月から8月にかけては、夜9時でも写真の通りの明るさになります。

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真夏の夜の9時

このサマータイムの期間、我が家では困ったことが一つあります。それは夜8時半~9時の間に、寝ている子どもたちの部屋にちょうど西日が入ることです。遮光カーテンの設置も考えましたが、カーテンレールが合わず断念し、毎年「明るくて眠れない」という子どもたちをなだめ、寝かしつけている状態です。 大人にとっては、夜活動しやすく楽しい夏時間かもしれませんが、子どもたちにとっては、「明るいから寝なくてもいいよ」なんて言ってもらえるわけでもないので、あまりいいことがないような気がします。

先にも書きましたが、サマータイムが始まる日に、1時間時計の針を進めます。わずか1時間のことなのに、数日は体が慣れず、寝付けなかったり、頭がボーっとしたりします。先日、サマータイムに移行した次の月曜がほかの日に比べて心臓発作が多いというアメリカの研究の 記事を読みましたが、なぜかすんなり「そうかも」と納得した私がいました。

とは言え、陽が長くなるというのはやっぱり少し嬉しくもあります。夏時間になると、現地の方は少々寒くても薄着にもなりますし、すごく活動的になります。冬が長いため、太陽が出るとここぞとばかりに公園で日光浴をする若者、街にはオープンカフェが軒を連ね、太陽に向かって座り、昼からビールやワインを飲んでいる人々。ベルギーの夏は、平均最高気温は22度くらい。30度を超える日もありますが、湿度が少なくとても過ごしやすいです。ほとんどの家庭にはクーラーはありません。 夕飯後に家族で夕涼みの散歩に出かけることもしばしばある夏時間のお話でした。

夏の夜のイベント

夏になるとさまざまなイベントが街のいたる所で行われますが、先ほども書いたように、夜に行われるイベントも多くあります。

1) Leuven Scene

この大きなイベントはルーヴェンの街のいろいろな場所で開催されました。子どもたちが楽しめそうなプログラムをインターネットで検索し、近くの公園で行われたイベントに家族で行ってきました。

このイベントは、写真のような棒登りをしたり、一輪車を体験できたり、フェイスペインティングがあったり、演奏を聴いたりします。

土曜日の夕方6時からのイベントで写真のような明るさです。

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夕方6時のイベント会場


そして、夜の8時半からアクロバティックな演目が行われました。

コミカルな劇の上演があり、その中で空中ブランコのパフォーマンスがあるのですが、夕焼けに染まる空の中を飛ぶ姿は幻想的で感動しました。屋外での空中ブランコを見たのは初めてのことで、子どもたちも眠い中、最後まで笑いながら、感動して見入っていました。

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夜9時半に観る空中ブランコ


2)Markt Rock (直訳:市場のロック)

そしてもう一つの夏の夜の大きなイベント。7月の毎週土日、そして8月の中旬に3日間。

ルーヴェンの街の中心部には昔、市場として使われていた場所がいくつかあります。Groot Markt (大きな市場)、Oude Markt (古い市場)、Vis Markt (魚市場)などという名称もそのまま残り、公共の駐車場になっていたり、カフェが立ち並ぶ広場になっています。そのMarktに特設会場ができ、夜、ロックライブが開催されます。7月はルーヴェンカトリック大学の有志バンドによるライブ。8月は、ベルギーで有名なバンドや歌手の本格的なライブがあります。

しかし、これは我が家にとっては大迷惑なイベントなのです。なぜ迷惑なのかと言うと・・・。 私たちの住むアパートが、そのMarkt沿いにあり、うちの前が大きな野外ライブ会場に変身するためです。最初の年は、「家の真ん前でライブが見れるなんて、いいね」、「うちが一番の特等席だね」なんて話して楽しみにしていました。ですが、始まってみると・・・爆音です。家の中で座っていると、お尻がビリビリと震えます。家の中にいても、家族みんな大声で話をしないと聞こえません。自分たちの好きなジャンルのライブならまだしも、興味がないとなるとただの騒音でしかありません。近隣住民への配慮も、お知らせも何もなく毎年行われるこのライブ。お隣に住む、一人暮らしのおばあちゃんは「私はいつもその時期はオランダに住む息子の家に避難するのよ」と話されていました。

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家から見たライブ会場

このライブ、夜の9時くらいから始まるのですが、終わるのが夜中の12時。 子どもたちも最初のうちは「うるさくて眠れない」と言っていましたが、やはり慣れるものですね。何度か経験すると眠れるようになるのです。

そして、今年は3度目になるのですが、日本に帰ると経験できないこのイベント。意外と「今年もやってくるね」といった感じで少し待ち遠しい気もします。

そんなベルギーの夏、今年もやってくるたくさんのイベント。 子どもたちも、私たち大人も楽しみです。

筆者プロフィール
奥村 沙織: 2011年より、夫の転勤に伴い二人の娘とともにベルギーのルーヴェンに在住。
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