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【ベルギー子育て奮闘記】 第3回 ルーヴェンのイベント~カーニバル・お誕生会・卒園式と子どもたち

奥村 沙織

2013年11月 8日掲載

今回は私が住んでいる街、ルーヴェンで参加した幾つかのイベントについて書いてみたいと思います。日本とは違った幼稚園でのイベントや、子どもがいてくれたからこそ参加できた異国のお誕生会など、「へぇ。日本とはずいぶん違うのね」と思っていただけるのではないかと思います。

カーニバル

冬の真っ只中、2月の中旬。日本では2月と言えば豆まきですが、ベルギーでは地方色豊かなカーニバルが3~8日間、各地で開催されます。

カーニバルは日本語にすると"謝肉祭"。カーニバルの期間は、道化・滑稽・歓楽が許され、色々な催しが行われます。中には、世界無形文化遺産 *にも登録されているカーニバルもあり、寒い2月でもこのときばかりはみんな各地へ出かけてカーニバルを楽しむようです。

うちの子どもたちの通う幼稚園でも同様に、その期間はカーニバルを楽しむイベントが実施されます。それは子どもたちが変わった服装をして登園するというもの。

幼稚園からのお手紙に、「月曜日は変なメガネ、火曜日は変な帽子・・・」などと書いてあります。そんな風習に慣れていない日本人、つまり私たち一家は、急にそんなお手紙をもらっても困るばかり。

「変なメガネ?ないから仕方ないよ。なくてもいいんじゃない?」と言いながら月曜日。登園するとビックリです。みんなそれぞれへんてこりんなメガネをしています。星の形をしたメガネ、「それ前見えるの?」と言いたくなるような網網のメガネ。三者三様、みんなお手紙通りの"変なメガネ"をしてきているのです。年に1回のカーニバル、1年を通して行われるたくさんのホームパーティ。そういったお祭り用グッズは、こちらでは必需品のようです。

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登園する我が子

なんとかやり過ごして迎えた金曜日、全身の仮装をしていく日です。お友達に聞くと、女の子はプリンセスが多く、男の子は海賊やスパイダーマンなどが人気だそう。ううん・・・うちはドレスもないし、どうしよう。 そこで母は考えました。何かの役に立つかもしれないと思い、日本から子どもたちの浴衣を持ってきていたのです。

これはみんな見たことないだろうし、先生たちにも喜んでもらえるかもしれないと考え、浴衣を着せることにしました。

しかし、ここで問題が!、日本では浴衣は夏の着物。ここベルギーは、今が一年の中で一番気温の低い2月です。普通に浴衣を着せてしまうと風邪をひくこと間違いなし・・・。

考えた結果、中に発熱タイプのタートルを着せ、下は厚手のタイツを履かせ、袖がモコモコになろうとダウンを着させ・・・日本の伝統的な浴衣がひどいことになってしまいました。でも、子どもたちに風邪をひかせるわけにもいかず、苦渋の決断です。

幼稚園につくと、お友達より先に先生たちが、うちの子どもたちの周りに集まってきました。予想通りとても目立って、知らないお友達のパパが写真を撮ったりと、子どもたちもまんざらでもない様子。

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お友だちと記念撮影

そして、仲良しのお友達や担任の先生と記念撮影となりました。その日は、幼稚園のジム(体育をするホール)でファッションショーを楽しんだそうです。こういう行事の日も参観はできません。子どもたちに後からどうだったか聞くしかないというのは、少し寂しい気もしますが、郷に入れば郷に従え、外国に来たからにはその国の習慣に触れ、当初の目標、「異文化交流」を大いに楽しもうと思いました。

現地のバースデーパーティー

幼稚園に通い始めて2か月ほど経ったある日。上の子が「お友達からお手紙もらった」と嬉しそうに帰ってきました。開けてみると、それはお誕生日会の招待状でした。子どもたちはまだオランダ語もままならない、私の英語もままならない・・・。これは丁重にお断りしたほうがいいのではと思いました。ですが、主人の「現地の人たちと交流できるチャンス」という一言で、意を決して出席のお返事をしました。

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誕生日会の様子

駐在している日本人の先輩ママに「プレゼントはいくら程度のものを買ったらいいの?一人で行かせていいの?」などを聞き、その日に備えました。ちなみにプレゼントの予算は10ユーロ(約1,300円)前後が一般的なようです。

普通は、親が送って行き、終わる時間を聞いてまた迎えに行くそうですが、上の子はまだオランダ語もあまり分からない、一人では心細いということで、私も一緒に参加させていただくことになりました。

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みんなが集まると、まずドーム型の発泡スチロールに串刺しにされたマシュマロでハッピーバースデー。そのあとは、マーブル形のチョコをコップの下に隠して色当てゲーム。当たったら食べて良し!というもの。そして、ひも状の長いグミの早食い競争・・・食べ物三昧でした。最後にお家の中で宝探し。お家の隅々まで子どもたちが入って宝物を探します。何でもウェルカムな感じが、とても外国的な印象でした。そして、子どもたちが最後まで楽しめるようにゲームなどを用意する。これからうちの子どもたちがお誕生日会をするときのために、すごく参考になりました。

お友達のママも私や上の子に気を遣ってくれて、初めて現地のお友達のお家に招かれましたが、とてもリラックスして楽しめました。

卒園式

季節は流れ、お姉ちゃんの卒園の季節になりました。こちらは9月が年度始まりですので、7月から8月の2か月間の夏休み前、6月の終わりで卒園です。

日本だと、卒園式というのは親にとっても子にとっても一大イベントだと思います。子どもたちの成長した姿を見て親も涙、涙。先生と子どもたちの"涙のお別れ"も容易に想像できるのではないでしょうか。

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卒園式の様子

それを想像していた私。卒園式に先立ち、お友達にこんなことを聞きました。「卒園式はフォーマルな格好をしたほうがいいのよね?」と。するとお友達は不思議そうな顔をして「至ってカジュアルでいいのよ」と言いました。肩透かしを食らわされた感じで、いつも通りの服装でのぞんだ卒園式当日。

中庭にベンチが設置され、適当に座ります。在園児も前のほうに座っていました。

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卒園式の様子

太鼓の音で後ろを振り返ると、園舎の中から卒園児がいろんな楽器(笛やベルなど)を鳴らしながら登場です。しかもみんななんだか仮装をしています。

そして、式の始まり。先生のスピーチというよりも余興からスタートし、グループに分かれた子どもたちが出し物を披露します。運動系、パフォーマンス系、ダンス系に分かれていました。うちの子は白い服を着てダンス。しかもほとんどの子が先生の踊りを見ながら・・・、あまりの完成度の低さに、笑いが込み上げてきました。最後に一人ひとり自分の得意なことを発表して式は終わりです。

なんでしょう、この、すごく物足りない感じの卒園式は???。違う幼稚園に通っているお友達にも聞きましたが、同じような感じだったようです。 さわやかと言ったらそれまでですが、あまりにも簡易的な、即興のような卒園式でした。

涙もない、卒業証書もない。本当にカジュアルで明るい、笑いありの、みんなが楽しむ卒園式でした。

そして、フォーマルな格好をしていかなくて本当に良かった・・・と安堵した私でありました。

このようにイベントに参加する度、「日本とは全然違うなぁ」と実感させられますが、その多くは、みんなが気軽に参加でき楽しむことができます。当初は戸惑いもありましたが、今ではこの「ベルギー流」のイベントを私たち家族はとても楽しんでいます。ベルギーにやってきて今回の記事の他にもたくさんのイベントに参加させていただきました。また是非紹介させていただきたいと思います。


*アールストのカーニバル、バンシュのカーニバルなどがあります。
筆者プロフィール
奥村 沙織: 2011年より、夫の転勤に伴い二人の娘とともにベルギーのルーヴェンに在住。
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