CHILD RESEARCH NET

HOME

TOP > 論文・レポート > 子育て応援団 > 【ベルギー子育て奮闘記】 第7回 小学校のイベント

このエントリーをはてなブックマークに追加

論文・レポート

Essay・Report

【ベルギー子育て奮闘記】 第7回 小学校のイベント

奥村 沙織

2014年3月28日掲載

今回は小学校でのイベントについて書こうと思います。
日本の学校のイベントと言えば、参観日、運動会、発表会などを想像されると思いますが、ここベルギーでは少し変わった面白いイベントがいくつかあります。今回はその中から二つのイベントをご紹介したいと思います。

ブランチ会

娘たちが通っている幼稚園と小学校は同じ系列です。ベルギーでは同じ敷地内に幼稚園と小学校があるところが多いということを、第5回で触れさせていただきました。その幼稚園と小学校の共同のイベント、ブランチ会が年に一度行われます。日曜日のお昼前から始まるこのイベント。名前の通り、ブランチを学校で食べましょうというものです。保護者同士の交流を深める目的で、保護者会の主催で行われます。希望者だけですが、きちんとお金を払って食べに行くシステムになっています。ブランチ会と言っても、保護者会の主催ですので、そんなに食べるものはないだろう、と思いながら参加した私たち家族。しかし、行ってビックリ。かなり本格的なものでした。

たくさんの種類のパンに、ハム、チーズ、キッシュなど。暖かいスープや飲み物、デザートも何種類も用意されていました。朝ごはんをしっかり食べて行ってしまった私たちでしたが、それでも元は取らなければと必死で食べました。

report_09_126_01.jpg
廊下に並べられた食事

事前に、何時に行くという申し込みをし、その時間に小学校の食堂でブランチをいただきます。保護者会主催ということで、たくさんの保護者の方がボランティアで準備してくれていました。お手製のキッシュやデザートを作ってきてくれたり、配膳や洗い物などもボランティアの方が行います。食べ物のクオリティーもさることながら、たくさんのボランティアの方が協力し、楽しく食事をできる場を提供する、という保護者会の活動に感心しました。

report_09_126_02.jpg
たくさんのパンやハムなど

最初の年は、何もわからずにただ食べに行った私たち家族。同じテーブルに同席したご家族と親しくなることができたり、子どもたちも日曜日に友達と会えるということで、一緒にお絵かきをして遊んだり、とても充実した時間を過ごせました。

ベルギー生活が3年目に突入した今となっては、保護者会の活動に私自身も参加するようになり、大変さもありますが、楽しみながらお手伝いをさせていただけるようになりました。

ダンスパーティー

もう一つのイベントは、小学校の行事として年に一度開催される、ダンスパーティーです。こちらのイベントもたくさんの保護者がボランティアとして協力します。これは、幼稚園児は参加できません。その理由は、夜に行われるイベントだからです。土曜の夜19時から始まり22時に終わります。夜遅くに子どもも参加する学校の行事があるなんて、初めはビックリしました。こちらも希望者のみが参加できるイベントです。

ダンスパーティーの内容ですが、まず学年ごとに分かれて、保護者の前でそれぞれダンスを披露します。低学年の子どもたちはまだ幼く、先生のお手本を見ながら踊る子たちが多いのですが、さすがに高学年になるとダンスも本格的で、大人も自然に体が動いてしまうような、安心して見ることができるダンスでした。

report_09_126_03.jpg
ダンスを披露する子どもたち

小学生のダンスと聞いて、みなさんはどのようなダンスを想像されますか?私は最初、ダンスを踊ると娘から聞いたとき、日本の運動会で踊るような少し体操的なものを想像しました。ですが、それは全くの間違いでした。音楽はポップな、流行りのもので、ダンスもかなり本格的なものです。腰の動き、ポーズの決め方など、さすが外国!といった感じで、子どものころからこんな踊りができるんだなぁと感動しました。うちの娘もこちらに来て2年。ダンスに関してはかなりキレがよくなり、欧米風になって少し笑ってしまいます。

そしてもう一つ、びっくりしたのが子どもたちの服装です。ハットをかぶっている子、パンタロンをはいている子、ロカビリー風のミニのワンピースを着ている子、ジャラジャラのアクセサリーを付けている子、変なメガネをかけている子・・・それぞれにダンスを楽しむ格好をしているのです。本格的な服装で、本格的なダンス。日本では見慣れない光景に圧倒されてしまいました。

report_09_126_04.jpg
先生も仮装して一緒にダンス

このイベントは、子どもたちが主体のものです。保護者の前でのダンスのお披露目が終わると、子どもたちはお菓子を食べたりジュースを飲んだりしながら、後は自由にダンスを楽しみます。その際、ダンスホールには、ボランティア以外の保護者は立ち入ることができません。では、保護者はどうするか?選択肢は二つあります。いったん家に帰ってまた子どもたちを迎えに来る、もしくは、学校の食堂に特設されたビールバーでベルギービールを堪能する、の二つです。こちらのビールバーも保護者会が主催します。スーパーで簡単に手に入るビールから、珍しいビールまで何種類も準備されているので、ほとんどの人はビールを飲みながら談笑し、保護者同士交流を深めます。

最初の年、私と主人はビールバーで色々な珍しいビールを堪能し、友達のパパ・ママたちと楽しく過ごしました。そして、今年のダンスパーティーでは、私もボランティアスタッフとしてお手伝いさせていただきました。お手伝いの内容はいくつかあり、例えば、子どもたちへのお菓子やドリンクを渡すお手伝いのほか、子どもたちの髪の毛をワックスやキラキラのラメでセットしたり、お化粧をしたり、タトゥーのシールを貼ったりするお手伝いがあります。ベルギーに来て2年にもなるのにオランダ語がまだまだ分からない私は、なるべく子どもたちと話をしなくてもできるお手伝いをお願いしました。そして、私はタトゥー班へ・・・。他のものは、子どもたちのリクエストを聞かなければいけませんからね。タトゥーは子どもが選んだシールを水に付けたタオルで貼りたいところにペタッと貼るだけですので、会話は不要です。でもその考えは甘く、ダンスで興奮した子どもたちは、私がオランダ語を話せないのを分かっていても話しかけてきます。何度も隣でお手伝いをしていたママさんに助けてもらいました。

report_09_126_05.jpg
お化粧をしてもらう娘とタトゥーを貼る私

ひたすらダンスを踊りまくる子どもたち、友達と走り回って遊ぶ子どもたち、おとなしく座って話をしている子どもたち、お菓子ばかり食べている子どもたち。本当に個性が出て子どもたちの色々な一面を垣間見ることができる時間でした。

今回紹介させていただいた、ブランチ会や、夜開催されるダンスパーティーなどのイベントは、日本では珍しいものではないでしょうか。普段、保護者の方々を学校で見かけても、なかなか話す機会はありません。でもこのように、ゆっくり食事をしながら、またお酒を飲みながら、という機会があれば、新しい友達もでき、また交流も深まります。こちらの方たちは本当に気さくでフレンドリーなので、たくさんの人が話しかけてくれ、どんどんお友達の輪も広がっていきます。日本への帰国のその時まで、私たち家族はこういったイベントにはできるだけ参加させていただき、たくさんの方との交流を大切にしたいと思っています。

筆者プロフィール
奥村 沙織: 2011年より、夫の転勤に伴い二人の娘とともにベルギーのルーヴェンに在住。
このエントリーをはてなブックマークに追加

TwitterFacebook

遊び

メディア

特別支援

研究室カテゴリ

所長ブログ

Dr.榊原洋一の部屋

小林登文庫

PAGE TOP