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【双子のいる生活】 第13回 双子と暮らす(4)~双子が病気になった時~

要旨:

一卵性の双子が病気にかかる時は、同時なのか?もし一方だけがかかった場合、隔離した方がいいのか?筆者の経験では、同時に同じ病気にかかることも、タイミングをずらして同じ病気にかかることもあれば、一方だけかかってもう一人は健康な場合もある。同じ病気にかかっても、一方が重い症状が出て、もう一人は軽く済むことも。一人だけが体調が悪い時は隔離して出来るだけ感染も防ぎ、静かに休ませてあげたいが、様々な事情で現実的には難しかった。二人が同時に病気で機嫌が悪い時の看病は、肉体と精神の限界への挑戦である。母親は一人。一人で出来ることにも限界がある。無理をして母親自身が身体を壊してしまうことだけは避けたい。

Q.一卵性の双子。病気にかかる時は、同時なのでしょうか。もし、一方だけがかかった場合、隔離した方がいいのでしょうか

A.同時に同じ病気にかかることもあれば、タイミングをずらして同じ病気にかかることもあれば、一方だけかかってもう一人は健康な場合もあります。同じ病気にかかっても、一方が重く症状が出て、もう一人は軽く済む場合もあります。一人だけが体調が悪い時、母親としては、隔離して出来るだけ感染も防ぎたいし、静かに休ませてあげたいです。でも、現実的に、大人の人手不足で隔離などできない我が家です。

我が家の二人が最初にかかった病気は、「突発性発疹」でした。この病気は、突然高熱が出て、熱のわりに赤ちゃんの機嫌がよく、3日経って熱が下がったら全身に赤い発疹が出ます。発疹が出るまでは、突発性発疹だという診断をつけるのは難しい。高熱にならない場合もあれば、下痢をする場合もあります。我が家の場合は、二人が同時に下痢をしました。熱は微熱でした。そのため、小児科で「ウィルス性胃腸炎」と言われ、一日20回ものオムツ替えの際、毎回アルコールで手を消毒していたら、私の手はガサガサに荒れてしまいました。熱が下がったら、典型的な症状である発疹が出たのは一人だけでした。 1歳になり、保育園に入園したら、最初の4ヶ月は病気の洗礼。二人が同時に保育園に行けるのは、なんと2週間に一回くらい。一人が熱を出して下がる頃、もう一人が熱を出しました。そして、治った頃に、また新しい病気をもらって発熱。二人で病気のリレーをしているみたいでした。

一人が病気の時、感染を防ぐためにもう一人を離そうとしても、私一人では不可能でした。食器やスプーンを分けても、気づいたら二人がスプーンを交換してしゃぶっていたり。授乳の際も、病気の子と健康な子で、与えるオッパイを決めていても、夜中にいつの間にか入れ替わっていて、"乳首感染。"ちょっと目を離した隙に、二人が抱き合ってチューしていたり(こういう時に限って、ラブラブな二人)。こんな状態ですが、前述したとおり、感染症でも感染しない時もあります。次女が溶練菌感染症にかかった時は、長女は大丈夫でした。長女がヘルパンギーナ(夏風邪の一種)にかかった時も、次女には幸い感染しませんでした。長女が手足口病にかかった時も、次女には感染しませんでした。

一人が病気で一人が元気な時も大変ですが、二人が同時に病気で機嫌が悪い時の看病こそは、肉体と精神の限界に挑戦!です。保育園に入園したての二人は、風邪をこじらせて肺炎と気管支炎と中耳炎にかかり、2週間入院してしまいました。入院するまでの看病も大変でしたが、入院して隣どうしのベッドに寝かされた二人が、母親を求めて泣き叫ぶのに、一人ずつにしか寄り添ってあげられないのが、身を切られるようでした。我が家は核家族で、大人は2人、子どもは3人。子どもの方が数が多いのです。小学生の息子のケアは夫に任せました。こういう時は、もう開き直るしかないのですね。母親は一人なのですから。そして、一人で出来ることも限界があります。無理をして母親自身が身体を壊してしまうことだけは避けたい。私は、近所の方や、ファミリーサポートの方に元気な子どもを預かって頂いたり、ヘルパーさんに家事をお願いしたりして、乗り切っています。

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肺炎と気管支炎で入院。点滴や検査器具につながれ不機嫌な二人

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入院中、病院の遊戯室にて。院内感染予防のために、マスクをつける二人

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