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論文・レポート

Essay・Report

子ども大学かわごえ―まなびピア埼玉2009生涯学習フェスティバル参加事業

要旨:

10月31日(土)まなびピア埼玉応募事業としての「子ども大学かわごえ教育活動発表会」を開催した。そのメイン・イベントである3人の学生による研究発表や座談会の様子を紹介する。また、今年度行った2人の講師による特別授業の様子と学生や保護者から寄せられた感想を記載している。最後に、-「なぜ?」を問う新しいまなびの場-として設立された、子ども大学かわごえの創立までの経緯をまとめた紹介誌を紹介する。
10月31日(土)まなびピア埼玉応募事業としての「子ども大学かわごえ教育活動発表会」を開催。

 

report_02_98_1.jpg場所:川越市立中央図書館視聴覚ホール、
時間:午後1時半受付、2時開始、4時終了

プログラム:
1)子ども大学の紹介......酒井事務局長 
2)子ども大学の意義......遠藤学長  
3)子ども学生による研究発表
  ①望月教授「飛行機」授業懸賞論文優秀賞発表......福留悠太郎  
  ②池上授業「お金のヒミツ」に関する研究発表......関根茉莉香  
  ③池上授業「世界地図はひとつではない」に関する研究発表......野村亮輔   
4)学生&保護者の授業感想(3月&10月10日)紹介......竹沢事務次長 
5)対談-授業に参加して                    
   司会 矢倉理事
   参加 子ども学生4名、父兄2名
   講師 東京国際大学 角山剛教授

文部科学省主催の「まなびピアさいたま」2009生涯学習フェスティバルに子ども大学かわごえも参加し、10月31日晴天の下、川越市立中央図書館視聴覚ホールで教育活動発表会を行いました。

初めに、酒井一郎事務局長が本学の設立経過、今年3月の第1期授業と今年度の授業の紹介、今後の計画について報告しました。

つぎに、遠藤克弥学長が、宇宙飛行士・若田光一さんや江戸時代の国学者・塙保己一など埼玉出身の著名人を例に、「自ら学ぶことは、いま始まったことではない。結果だけを見るのではなく、その過程を知り、学ぶ楽しさを大切にして下さい」と話しました。

当日のメイン・イベントである学生の研究発表は、次の3人が行いました。

1.「なぜ飛行機は空を飛ぶことができるのか」
                                    鶴ヶ島市立栄小学校5年・福留悠太郎君

東洋大学理工学部・望月修教授の「なぜ飛行機は空を飛ぶことができるのか」の授業についての懸賞論文(8月実施)で最優秀賞に輝いた福留悠太郎君が研究発表を行いました。

福留君は授業で飛行機に興味を持ち、自分で飛行機に関する本を読んだり、所沢航空発祥記念館を訪れてジェット機の操縦をシュミレーションで体験したこと、受賞後も研究を続けていることなどを、スクリーンをうまく使って飛行機を映し出しながら説明。飛行機だけでなく、同じ飛ぶものとして気球にも目を向けた幅広い内容を発表しました。最後に「飛行機について調べていると、戦争など悲しい出来事にもつながっていたが、みんなが安心して乗れる安全な飛行機の開発が進んで欲しいです」と締めくくりました。

2.「お金のヒミツ」
                                   川越市立古谷小学校6年・関根茉莉香さん

関根茉莉香さんは、10月10日に行われた元NHK記者・池上彰先生の授業「お金のヒミツ」に関する研究の成果を発表しました。

「授業から帰宅後、家の中にあった世界のお金を調べてみました」と、実物を手に持ちながら、話し始めました。調べていた中で、興味を持ったのがアフリカの動物の絵柄のお札。「ライオン・バッファロー・象の中で、どのお札が高額だと思いますか?」と、クイズを出しながら会場に問いかけます。「お金の話は経済学、と聞くと難しく思ったけど、身近なところに広がっているもので実は難しくなかった」と感想を述べました。

3.「世界の地図はひとつではない」
                                  川越市立第一小学校4年・野村亮輔君

10月10日の2コマ目の池上先生の授業「世界地図はひとつではない」について、野村亮輔君が研究発表をしました。

まず「振り返り」ということで、池上先生の授業内容についてまとめた内容を発表したあと、授業からの帰宅途中、電車の中で見つけた「国境なき医師団」の中刷り広告や、最近の新聞で見つけ1つの世界地図に見えたという生物多様性条約会議(COP15)のロゴ、お父さんに聞いたという「ベルリンの壁」についても、映像を見せながら発表しました。最後に「ぼくは国境はいらないと思った」と、強く自分の意思を述べて発表を終えました。

3人の学生の発表のあと、竹澤和雄事務局次長から第1期3月の授業と10月10日の授業についての学生と保護者の感想の紹介がありました。

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座談会「授業に参加して」で活発な意見


このあと、「授業に参加して」をテーマに壇上で座談会をしました。出席者は、研究内容を発表した3人のほか、霞ヶ関小学校5年生の久保田純玲さんも加わり4人の学生とその保護者4人、それに第1期で授業をして下さった東京国際大学の角山剛教授。司会は本学の矢倉久泰理事。どうして本学に入学したのか、受講しての感想、今後やって欲しい授業などについて、ざっくばらんな意見が飛び交いました。

角山教授から発表者への感想が述べられた後、実際に授業をして「初めて授業する際は、どこまで伝わるか言葉を選ぶことが難しかった。しかし、子ども大学の学生は真剣に聞き、ノートにメモをとり、一般の大学生よりも真剣に受講してくれた。卒業生の中からノーベル賞が出ることを楽しみにしています」とのお言葉を頂きました。

この座談会で、次のような要望が参加者から出されました。

<こんなことを学びたい>
●環境や福祉など、これからの社会を生きていくのに必要なテーマを、子どもに学ばせてほしい。(父親)
●新しい科学、たとえばハイブッリドカーやソーラーカーの仕組みを学びたい。(学生)
●世界と日本の文化の違い。
●果物はなぜ丸いのか?
●漢字の成り立ちを知りたい。
●電話はなぜ通じるのか?
●芸術関係の授業があってもいい。(父親)

<こんな授業にしてほしい>
●講義する先生が、なぜ大学の先生になったのか、また、なぜこの研究を始めたのかを話してほしい。それが学生たちの興味・関心や進路選択の刺激になるかもしれない。(矢倉)
●授業時間を、もう少し長くしてもいいのではないか。(父親)
●パワーポイント方式やクイズ形式の授業は、分かりやすくていい。(学生)
●講義の最後に、参考文献や博物館の紹介をしてほしい。そうすれば子どもたちの自主的な学習活動が広がる。(父親、矢倉)
●子ども大学で学びたい子どもを、できるだけ多く受け入れてほしい。そのために、同じ授業を、午前と午後の2回か、別の日にもしてはどうか。(父親)
●授業中実験・体感できる内容を引き続き多く取り入れて欲しい。

女子栄養大学根岸先生の授業 ☆「おいも」の授業です☆

report_02_98_3.jpg2009年度の第2回目の授業が11月7日(土)午後2時から女子栄養大学6号館5階6503教室で2コマの授業がおこなわれました。講師は根岸由紀子先生で、テーマは「おいもの科学-じゃがいもとさつまいも-」です。

1時限目 「おいものテスト」

授業は「じゃがいも大好き」「さつまいも大好き」の2グループに席を分けて行われ、初めに「おいも」に強くなる5問の「おいものテスト」がありました。

1問目は「おいもの種類」を4つあげる問題です。
*正解は「じゃがいも」「さつまいも」「さといも」「やまいも」。(「だんしゃく」「メークイン」は、じゃがいもの種類で、「きんとき」「べにあずま」は、さつまいもの種類で不正解となりました)

2問目は「じゃがいも、さつまいも」の日本の生産高は世界で何番目かの問題です。
*正解は、じゃがいもは16位、さつまいもは6位です。近い順位も正解となりました。

3問目は「じゃがいも」には毒ができる? ○か×で答えましょう。
*正解は○で毒が出来ます。じゃがいもの芽、緑色した表皮にはソラニン(アルカロイド系毒)が含まれるので、貯蔵した古いじゃがいもは注意が必要です。

4問目は「いも」(じゃがいも、さつまいも)には、ビタミンCが多く含まれますか?
*正解は多く含まれます。さつまいも100g当り29mg、じゃがいもは35mgです。

5問目は毎日みなさんは「おいも」をたべていますか?

これでテストは終了しました。おいものテスト」4問以上正解した学生には「おいも博士」の学位が授与され、学生たちは大喜びでした。

根岸先生は「おいも」に強くなる知識をいくつか挙げました。じゃがいもは、いろいろな料理に使える、年に2~3回とれて(北海道は年1回)1年中あり、ビタミンCが多いので船に積み食糧に利用したこと、さつまいもは、電子レンジで簡単に焼きいもが出来ること、さつまいもは荒れた土地でも出来るので、江戸中期、作物がとれないときに青木昆陽が広めたこと、さつまいもは葉、茎まで食べられること、毎日100gの「おいも」を食べれば野菜の代わりにはなるが、主食にするとタンパク質が足りないのでやせる、などのお話で1時限目が終わりました。

2時限目 「おいもの科学」

2時限目の授業は「おいもの科学」につき配布資料にそって行われました。

①じゃがいも・ばれいしょ・ポテト
じゃがいもは粉質系と粘質系に分類されます。粉質系の「だんしゃく」は、川田男爵がイギリスから北海道へ持ち込んだ品種で、でんぷんが多く、料理すると、くずれやすいのが特徴で、コロッケなどの料理に適します。粘質系の「メークイン」は、料理しても、くずれにくいので、カレーなどに適します。(でんぷんは「糖」の仲間で炭水化物です)

②さつまいも・かんしょ・スイートポテト
さつまいもの食感について、ほくほくいもは関東好み、ねっとりいもは関西好みと言われます。さつまいもの「でんぷん」はアミラーゼの働きで70℃で「糖(とう)」に変ります。根は栄養を吸収し、茎や葉から出る根(不定根という)が、さつまいもになります。

③その他のいも
やまいもの「むかご」は食物として有望です。こんにゃくいもはコンニャクとして食用に利用されています。
「川越のおいもの普及のために、毎日100gのおいもを食べましょう」と根岸先生は述べて2時限目は終了しました。「じゃがいも」と「さつまいも」の知識を十分学べた授業でした。

竹本孝之先生の授業 ☆コミュニケーションの授業です☆

12月5日(土)午後1時半。東京国際大学232号教室。雨が降りそうな、曇り空。

report_02_98_4.jpg授業の前に、初めてのホームルームが行われました。子ども大学かわごえを発展させていくために、学生・保護者とCUK会員の間のコミュニケーションの場として設けられました。今回は、遠藤学長からCUK紹介誌「こうして創った子ども大学かわごえ」出版の報告があり、酒井事務局長から3月に行う予定の「ミニかわごえ」の紹介と、運営スタッフとしてのジュニアスタッフとおとなサポーターの募集呼びかけがありました。

午後2時、1時間目の竹本先生の授業が始まりました。

先生は、1965年福岡県で生まれ、長崎県で育ちました。1981年に歌手としてデビュー、第23回レコード大賞新人賞を受賞しています。歌手・俳優として活躍し、現在は埼玉県川島町に住んでいます。竹本先生は芸能界のアイドルでしたので、学生よりも保護者の方が、ソワソワ・ドキドキしている様子です。

いよいよ授業が始まりましたが、先生の様子がおかしいのです。竹本先生の表情には、笑顔がありません。

下を向いて、ぶつぶつ・・・。何を言っているのか、ちっともわかりません。自己紹介をしているようにも聞こえるし、文句を言っているようにも聞こえるし・・・。どうしたのだろう? このまま授業が続けられるのだろうか? みんなの不安が最高潮に達したときでした。いきなり大きな声で
「ちょうど30秒! 竹本です!!」

はじめの暗い自己紹介は、演技でした。
「最初の30秒間の自己紹介はどうだった? 」という先生の問いかけに、「よく聞こえなかった」「下を向いていた」「何を言っているかわからなかった」「暗かった」と学生たちの答え。

report_02_98_5.jpg「自己紹介とは、自分を相手に知ってほしいから、やるんだね。自分のことを知ってほしいのに、下を向いて何を言ってるのかわからない暗い態度だと、だれも聞いてくれないね。

口をしっかり開けて、大きな声ではっきりと、自分のことをわかってもらうために自己紹介をするんだ。みんなにも自己紹介をやってもらおう!」明るく、大きな声で、はきはきと先生は学生に語りかけます。みんな真剣に耳を傾けます。

自己紹介のポイントを先生が教えてくれて、みんなで30秒間の自己紹介をしました。先生は時計を見て、30秒という時間を計っています。ところがみんなは、なかなか時間を使い切ることができません。今まで短いと思っていた30秒は、考えていたよりずっと長い時間が使えることがわかりました。コミュニケーションの第一歩。自己紹介。そのためには腹から声を出すことが大事です。そこで腹式呼吸の練習もしました。

2時間目の授業は「笑顔の力」です。配られている2枚の用紙の1枚には顔の「りんかく」を、もう1枚は自分で一番良いと思う「目」と、これが最高という「口」の絵を描きます。それを切り離し、各パーツをりんかくの上に載せて、クリアファイルに入れました。みんな色々な顔の表情ができました。

例えば、上を丸くした三日月形の目と、下に丸みのある三日月形の口を切り取って、りんかくの上に載せると笑顔になりますが、それぞれの向きをひっくり返すと、目は閉じ、口はへの字の不機嫌な顔になってしまいます。顔の印象はとても大事です。口角の下がった不機嫌な顔では仲良しのお友だちができません。

そこで割り箸を使って、口角を上げるトレーニングもしました。みんな口元の両端に1本ずつ割り箸をかんでみました。素敵な笑顔になりました。口角が上がっていると笑顔になります。笑顔だと人から好かれます。相手とのトラブルも少ないし、信頼もあつくなります。「笑顔の力」です。

竹本先生は、コミュニケーション能力を伸ばす授業を90分、全力で教えてくれました。授業が終わる頃、先生は子ども大学のアイドルになっていました。

最後に、記念写真を撮りました。

以上、2人の講師による特別授業と3人の講師による正規の授業の様子を紹介しました。これらの授業には子ども学生と保護者が参加・聴講しました。この受講者たちは授業に関してどのような感想をもっているのでしょうか?私たちの主観的な考えにとらわれて独善的な教育方針をとることは受講者を失うことを意味します。このため私たちは授業の後で学生と保護者全員に感想を書いてもらうことにしています。次に代表的な授業の感想を若干紹介します。

受講者の授業感想

以上のように今年度は3つの授業を行いました。そのうち池上先生と根岸先生の授業について学生と保護者の感想をまとめました。代表的な感想を紹介します。(竹本先生の感想はまだ集計できていないので割愛)。

池上先生の授業 ☆学生の感想☆

一番印象に残ったもの:
・世界の地図は、自分の国を中心にしていること。
・ブッシュ大統領は地理がとても苦手で、地図が途中で切れていたので、そこにのっていた国のことがわからなかったという話が面白かった。
・宇宙から、日本を見るとみどりで自然がたくさんあったことです。
・世界のお金には、人の顔が書いてあるものとないものがあるから、びっくりした。
・みんなに喜ばれる仕事、サービスをすれば、お金がもらえて、生活が豊かになることです。
・お金に関する漢字には、「貝」の字が使われている。
・お札には価値だけでなく、願いもこめられていることが印象に残った。
・1億と書いてあるお札があること。
・みんながほしがるものを作れば売れることとお金だと思うからお金になることです。
・ドイツ人が日本人は芸者・忍者・お相撲さんだと思っているということ。
・お札に書いている人(金日生)がえらすぎて、もったいなくて使われなかったこと。

その他に:
・池上先生の授業をまた受けたい。
・池上先生のサインがほしかった。
・世界地図をもう少しちゃんと見て、勉強しようと思いました。
・もっとたくさんの授業を受けたいと思いました。
・お金には長い歴史があるということがわかった。お金は人々が信じることで価値が決まるということがわかった。国によっては地図が違うということに驚いた。地図を作るのも大変だということ。
・今度、外国に行ったら、その国のお金について調べてみようと思った。

池上先生の授業  ☆保護者の感想☆

先生が子どもに教えたいと思ったことがお子様に伝わったと思いますか?
・大変わかりやすく、具体的にお話いただき、子供も「わかりやすかった」と話しております。お札や地図など資料をたくさん見せていただき、視覚からもよく理解できました。
・とてもよく伝わったと思います。ただ、子どもは歴史や世界の情勢がまだよくわかっていないので、難しいところもあったと思います。でも、この授業をきっかけにニュースなどに興味を持ってくれると思います。
・内容が良く伝わったと思います。小学校・中学校では、お金の仕組みについて勉強する機会に乏しいですが、子どもはお金の歴史や現在の需要と供給などに興味を持ったようです。
・特に物事を多角的に見ることが大切であるということ、思い込みに左右されないようにするということは、親ではなかなか教えることができないことなので、良かったです。
・子どもが積極的に発言していて考えている様子が見られて良かったです。
・先生が時折冗談を交えたり、子どもたちの考えを聞いたりしてくださったので、子どもも最後まで気をそらさずに聞けたと思います。
・池上先生はさすが「NHK週刊子どもニュース」の「お父さん」役をやっていらしただけあって子どもたちにわかりやすい話し方で、わかりやすかったと思います。

根岸先生の授業  ☆学生の感想☆
     
一番印象に残ったもの:
・サツマイモの葉や茎が食べられる。見本を食べたら、思ったよりおいしい、すっぱい、葉より茎の方がおいしい。
・でんぷんを糖に変えるのはアミラーゼである。
・じゃがいもを日光をあてると毒ができる、芽に毒がある ⇒恐ろしい!
・日本のジャガイモ生産量が世界で16位、思っていたより順位が低い。
・芋の種類が沢山ある、メークイン・男爵など。
・川越はサツマイモが有名。
・サツマイモは鹿児島から広まった。
・川越市民なのでもっと芋のことをもっと知りたくなった。
・色々な芋料理を作りたい。
・でんぷんをばらばらにすると糖ができることに驚いた。
・芋は良いもの!! ⇒ 毎日食べなきゃ!もっと食べよう!
・イモのことを沢山知れたのでこれから役に立つと思う。
・先生面白かった。

根岸先生の授業  ☆保護者の感想☆
 
先生が子どもに教えたいと思ったことがお子様に伝わったと思いますか?
・内容が少し難しい事もあり、すべてが伝わったとは思いませんが肝心なところは伝わったと思います。
・おいもはいつも食べているものなのにあまり深く考えた事がありませんでした、子供にもいもの種類、食べ方などよく理解できたと思います。
・身近な食材でしたので、とても集中して講聴できていた様です。たくさんメモを取っていましたが、どこまで理解できていたかは帰宅後メモを整理させて確認します。
・クイズ形式にして自分の頭で考えながら、伝わったと思います。
・おいもを科学的視点でとらえるきっかけになったと思います。
・楽しく子供達を見ながら説明していたので、よく伝わったのではないかと思う。
・時間はあっという間に経過してしまいました。子供たちは飽きることはなかったと思います。
・後ろから見ていて、我が子が一生懸命メモをとっている姿が印象的でした。
・講義をサーっとノートをとる子がいたのには感心しました。うちの子供はどうノートをとるか分からないと言っていたので。先生の『おいもを普及したい』という気持ちがとてもよく伝わりました。

今後の授業

今年度はあと3回、1月~3月に1回ずつ授業を行います。

1月にふるさと学の授業があります。川越喜多院の塩入秀知住職が「喜多院と川越」、川越氷川神社の山田禎久宮司が「川越氷川祭(川越まつり)と川越」という2コマの授業を行います。子ども大学かわごえでは初めてのふるさと学の授業で、市内の寺社を代表する二人の話は興味を引くものと思います。塩入住職のお話のなかでは、天海僧正、徳川家康&家光、春日局といった歴史上の人物の名前が出てくるでしょう。あらかじめ予習をしておくと、授業が楽しくなるはずです。先生方が「何か質問がありませんか?」と聞いたときに疑問点をどんどん質問すればよいのです。

学校の勉強は復習に重点をおいているようですが、それは暗記型の学習方法です。子ども大学かわごえでは考える学習をしてほしいと思います。それに適した学習方法が予習の重視です。23日の授業ではよく準備をして、質問で先生方を困らせるようにしてください!

2月は東洋大学理工学部吉野隆教授の授業で、「なわばり線と形の科学」といういかめしいタイトルの授業があります。このタイトルからは何が出てくるか想像がつきませんが、きっといろいろなサプライズが準備されているはずです。

3月は桜美林大学の馬越恵美子先生の「異文化コミュニケーションを楽しもう!」という授業です。馬越先生はNHKラジオでの講師や、国際会議等で同時通訳者として大活躍され、内外の著名人と親交のある幅の広い国際人です。お話もお上手ですので、どんな授業になるか楽しみです。

学園祭"こどもがつくるまち「ミニかわごえ」"

来る3月13日(土)と14日(日)の両日川越市内の蓮馨寺境内で学園祭「ミニかわごえ」を実施することになりました。これは子ども大学かわごえの生き方学の実践版です。蓮馨寺の境内の中で子どもたち(小学生~高校生)が主役となってまちづくりをします。まちの中には、市民登録所、職業紹介所、銀行(地位通貨"こえど"発行)、税務署の他に、川越市の街の中にあるようないろいろな商店や工場や学校や食べもの屋やゲームセンターなどがあります。このまちの中で子どもたちは、働き、お金をもらい、税金を納め、ものを食べたりゲームをするという生産と消費の経済活動を行います。子どもたちは遊びながら職業体験をし、生き方学の学習をします。

この学園祭は川越市との協働事業で、川越市内の川越小学校、川越第一小学校、中央小学校、仙波小学校など4小学校と川越中央地区子どもサポート委員会などの協力を得て実施します。まちの入場資格は小学生~高校生で、入場料は500円(2日間有効)です。

蓮馨寺境内の右2/3はこどものまちで、1/3はおとなのまちです。前庭にはカフェを設けて「ミニかわごえ」を見学に来た大人が休憩することができます。そこには講堂がありますが、これは子ども大学かわごえ付属おとな大学の校舎で、会期中に大人向けの講義などが企画されています。

紹介誌『こうして創った子ども大学かわごえ』

-「なぜ?」を問う新しいまなびの場-

子ども大学かわごえでは大学創設までの経緯や第1回授業の様子を紹介する紹介誌を制作、11月末から販売を開始しました。この紹介誌制作の目的は子ども大学かわごえの活動を広く世間の方々に知ってもらってご支援をいただくとともに、ドイツなど欧州の各地で100校近い子ども大学が活躍しているように、わが国でも川越に引き続き各地で子ども大学が誕生して、教育界の革新に貢献することを目的としています。現在神田外語大学が中心となって子ども大学まくはりを今年4月に開校する予定で準備を進めています。

report_02_98_6.jpg内容:
刊行にあたって 「広がれ 子ども大学の輪」

巻頭文:子ども大学の意義「よい学びの実践をするということ」......子ども大学かわごえ学長・遠藤克弥

子ども大学誕生のいきさつ
  設立への助走 
  ドイツの子ども大学と出会う
  子ども大学設立へ試行錯誤
  川越子ども大学をつくる会を結成
  市民立の子ども大学かわごえ
  開校記念シンポジウムで理念を語り合う
  いよいよ開校―感動的だった入学式

「なぜ?」を学ぶ授業ライブ
  「なぜ飛行機は空を飛ぶことができるのか?」......東洋大学・望月修教授
  「なぜホタルとさかなは面白いのか!」......東洋大学・福井吉孝教授
  「なぜいのちを奪ってはいけないのか?」......尚美学園大学・五十子啓子教授
  「なぜ多数決で決めるのか?」......尚美学園大学・真下英二准教授
  「なぜ電車の座席はすみからうまるのか?」......東京国際大学・角山剛教授
  「どうすれば10分間でギリシャ神殿は描けるのか?」......東京国際大学・大築勇喜嗣教授 

子ども大学かわごえの特徴と課題
スタッフ座談会


出版元&発注先:
  NPO法人子ども大学かわごえ事務局
  〒350-1109 埼玉県川越市霞ヶ関北3-12-6 霞ヶ関北自治会館内
  電話 080-2053-2991(事務局直通)  FAX 049-233-1640
  電子メール info@cuk.or.jp  HP http://cuk.or.jp

一般の書店では販売していませんので、詳細はホームページをご参照ください。
B5版 144ページ、定価1500円(税込)

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