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第6回東アジア子ども学交流プログラム@中国(北京)

2010年12月 3日掲載
【プログラム】 

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2010/11/23 1日目@ (中華女子学院)

基調講演 「子どもは、二つの情報によって育っている - 遺伝と文化」
CRN 所長 東京大学名誉教授 小林登

基調講演 「小一プロブレムと発達障害」
お茶の水女子大学教授 榊原洋一

講演1 「幼小接続についての考察」
華東師範大学教授 朱家雄

講演 2 「義務教育の均衡的発展と入学準備」
北京師範大学教授 馮暁霞

講演 3 「幼児期から児童期への教育― 子ども・保護者・教師の経験から考える幼小文化間移行 ―」
東京大学教授 秋田喜代美

講演 4 「資源共有と双方協力によって小学校入学適応能力を高める」
大地実験幼稚園園長 鄒平

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2010/11/24 2日目@ (中華女子学院)

講演 1 「都市は、流動児童に基本的な就学前教育を提供できるのか―平民教育が教育の公平性を実現させる現実的な選択である」
北京師範大学教授 張燕

講演 2 「流動児童の親から子どもへの教育期待及び教育現状調査--北京市皮村における調査を例にして」
中華女子学院副教授 王練

講演 3 「就学前教育の公平性についての考察----湖南省37-48ヶ月の幼児1,000名を対象にした発達調査」
華東師範大学副教授 周念麗

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【主催】 

チャイルド・リサーチ・ネット、中華女子学院

【レポート】 

11月23日(火)、24日(水)に、チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)、中華女子学院共催で第6回東アジア子ども学交流プログラムを開催しました。CRNでは2007年より「東アジア子ども学交流プログラム」 と称して、育児・保育・教育に関係する東アジアの大学、教授陣の相互交換講義を支援し、子ども学の普及と国際化を目指して、学術交流を推進しています。今回は、中国において4回目となるシンポジウムの開催でした。

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「幼小連携-教育の公平性と質の関係の視点から-」というテーマで、2日間にわたって日本と中国の専門家による最新の研究調査について7つの講演と、2つのワークショップがありました。2日目の午後には、現場の教師や親向けの公開講座を行いました。同時に会場のある建物のホールで日本グッドトイ展示会も開催し、日本でグッドトイに選ばれた数多くのおもちゃをパネルで紹介するとともに、実物のおもちゃに触れることのできるコーナーも設置しました。

event_02_06_2.jpg

両日で延べ1500人ほどの方々が参加し、時間が足りないほどの質問が飛び交い活発な意見交流が行われ、会場は終始熱気に包まれていました。


【1日目】

午前中には最初の講演として、「子どもは二つの情報によって育っている-遺伝と文化」をテーマにCRN小林登所長による講演がありました。続いて、華東師範大学の朱家雄教授による「幼小接続についての考察」の発表があり、中国の歴史的背景に沿って比較しながら、現代の中国における幼小接続の根本的な問題について述べました。引き続き、お茶の水女子大学の榊原洋一教授からは「小一プロブレムと発達障害」をテーマに、特別支援教育に焦点をあてて発表がありました。

午後は北京師範大学の馮暁霞教授による「義務教育の機会均等と入学準備」をテーマにした講演から始まり、東京大学の秋田喜代美教授による「幼児期から児童期への教育-子ども・保護者・教師の経験から考える幼小文化間移行-」が続きました。さまざまな立場にたったときの幼小接続のポイントについて、研究内容のご紹介がありました。

続いてワークショップ1つ目が「資源を共に享受し、双方向連携を行い、幼児の小学校入学への適応力を高める」というテーマで行われ、北京市大地実験幼稚園園長の邹平氏を中心に、同幼稚園の教諭や保護者の方から、園の取り組みについて発表がありました。


【2日目】

2日目、最初の講演では北京師範大学の張燕教授による「都市は、流動児童に基本的な入学前教育を提供できるのか? ―庶民教育は教育の公平性を実現させる現実的な選択である―」の発表があり、流動児童教育の現状についての説明と提案がなされました。2つ目の講演は中華女子学院の王練副教授から「流動児童の親から子どもへの教育期待及び教育現状調査―北京市皮村調査のケース」というタイトルで講演がありました。前日に続いてワークショップの2つ目が華東師範大学の周念麗副教授、によって「就学前教育の公平性についての考察―湖南省37~48ヶ月の幼児1,000名を対象にした発達調査」をテーマに行われ、研究から明らかになった都市と農村の現状のギャップを報告し、農村での現状の改善案を提示しました。それに補足するような形で、中華女子学院の邹敏氏、華東師範大学の石丽娜氏がそれぞれ、「流動児童の現状調査報告」、「障害児の統合教育」についての発表がありました。さまざまな角度から、教育公平性の問題についての考察がありました。

午後には日本・中国の専門家による現場の教師や親向け講座が開かれ、中国側からは万钫教授、朱家雄教授、日本側からは榊原洋一教授が会場からの質問に答えました。保護者の方からは子どもの風邪やアレルギーなどの健康面に関する相談・質問が多く寄せられました。

また会場前で開設していた日本グッドトイ展示会では、学生や保護者の方々が熱中しておもちゃに取り組んでいる姿が印象的でした。多くの方から、ぜひおもちゃを購入したいという声が寄せられたほど、注目を集め大成功に終わりました。

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今回で東アジア子ども学交流プログラムは6回目となりました。回数を重ねるたびに、同じ東アジアの国でも様々な歴史や文化的背景の違いが日本と中国にはあることを改めて感じ、互いに学び、理解し、尊重し合うことのできるこのような交流の重要性を感じています。また、中国の学生の方々の問題意識の高さや堂々と意見を述べる姿には、日本から参加してくださった先生方を含め、一同感銘を受けました。

これからもCRNは「子ども学」という視点で子どもに関する研究や交流を深め、学問の壁を超え、国境、文化歴史の壁を超える心と心の交流を進めていきたいと思います。そして、子ども学の輪を日本、中国、アジア、さらに世界へと広げていくために鋭意取り組んでいきたいと思います。


※詳細の講演録は2011年3月ごろ発刊予定です。

「東アジア子ども学交流プログラム」についての、今までの活動紹介はこちら

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