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就任のご挨拶

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本年(2013年)4月1日からCRNの所長に就任することになりました。前所長の小林登先生が育て上げたCRNをお引き受けすることになり、大変光栄に思うと同時に、大いに緊張しています。

小林先生は私が東京大学小児科に入局した当時の教授で、私の恩師であるとともに、古い体質の残る医学部の中で、医学の壁にとらわれない新しく柔軟な視点でものごとを実践される方でした。このCRNも、専門性の壁を乗り越えようという小林先生の発想が結実したものであると思います。

当時医学部の講義といえば、広い階段教室で権威ある教授や助教授の最先端の理論を、学生が好奇と畏敬のまなざしを向けながら拝聴する場所でした。もちろん今ではそんな雰囲気はないと思いますが・・・。

小林先生は、自らが講義をされるだけでなく、当時の世界最先端の研究者を呼んでこられて講義をしてもらうことで際立っておられました。チンパンジーの研究で有名なジェーン・グドール氏や、スローウイルス研究でノーベル賞を受賞したガジュセック教授などの講義を聴けたのも小林先生のおかげです。

たまたま研修医の私が受け持った、まれな疾患の患者さんについて講義をするようにと言われたことも思い出します。大いに緊張して講義をしたことを覚えていますが、全くの新人の私を信頼してくださる小林先生の懐の深さに感激しました。CRNのお話をいただいたときに、35年前のあの気持ちがよみがえってきました。

最初のブログはこのようにやや堅苦しいものになりましたが、小林先生のご期待を裏切らないようがんばってまいりますので、皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

筆者プロフィール
report_sakakihara_youichi.jpg榊原 洋一 (CRN所長、お茶の水女子大学大学院教授)

医学博士。CRN所長、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授。日本子ども学会副理事長。専門は小児神経学、発達神経学特に注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群などの発達障害の臨床と脳科学。趣味は登山、音楽鑑賞、二男一女の父。

主な著書:「オムツをしたサル」(講談社)、「集中できない子どもたち」(小学館)、「多動性障害児」(講談社+α新書)、「アスペルガー症候群と学習障害」(講談社+α新書)、「ADHDの医学」(学研)、「はじめて出会う 育児の百科」(小学館)、「Dr.サカキハラのADHDの医学」(学研)、「子どもの脳の発達 臨界期・敏感期」(講談社+α新書)など。
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