CRNアジア子ども学交流プログラム
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交流活動
Interactive Activities

●CRNアジア子ども学交流プログラム第1回国際会議開催速報

2017年3月4日(土)~5日(日)、CRNアジア子ども学交流プログラム第1回国際会議が、中国・上海にて開催されました。アジア各国、地域からの研究者、現場の先生方、行政関係者など、500人近くが参加しました。

今回の大会テーマは、「Child Caring Design~子どもの発達・成育環境のグランド・デザイン~」です。日本、中国をはじめとするアジアの研究者が様々な視点から、アジアの子どもの成長と教育の諸問題について、基調講演や分科会などを通して議論をしました。

第1部:各国の専門家による基調講演

基調講演1:幼稚園の環境デザインと教育(朱 家雄/中国大陸 華東師範大学名誉教授)

朱家雄氏はまず、発達心理学者・ブロンフェンブレンナーの生態学的システムに触れ、乳幼児に対してどのような環境をデザインするのか、と問題提起をしました。環境とは、客体としての存在であると同時に、子どもに何らかの影響を与える存在でもある。幼稚園という客体としての環境が子どもの発達にどのように影響を与えていくかを考えると、そこには大人のデザインが必要であり、いわば、大人は環境に教育の意味を付与する必要があると述べました。最後に、おもちゃと遊び、おもちゃと教育の関係について説き、子どもの発達に応じて、遊びと学びの融合をいかに実現していくか、という問題について話しました。(詳細な講演録はこちら

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基調講演2:教育とIT(開 一夫/日本 東京大学教授)

次に、開一夫氏は、人間にとって「教えること」と「教わること」がいかに重要であるかを説き、人工知能(AI)が人間に「教える」ことの難しさについて、実例(限りなく人間に似せてつくられたアンドロイド等)を交えながら紹介しました。その後、現在進行中のペダゴジカル・マシン(教え・教えられる人工物)開発プロジェクトについて、将来的な展望も交えて報告しました。(詳細な講演録はこちら

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基調講演3:子どもの発達を支援する環境を設計するために子どもの声を聞く(クリスティン・チェン/シンガポール シンガポール幼児教育者学会代表、ジェーン・リム/米国 ミドルテネシー州立大学助教)

続いて、クリスティン・チェン氏、ジェーン・リム氏は、子どもの発達を支援する環境を設計するためには、子どもの本当の声を聞くことが必要だと述べました。子どもがどのように世界を理解しているのかを、幼児のお絵かきを通して知るために、シンガポールと米国という国や文化を跨いで比較された調査結果が報告されました。

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基調講演4:幼児教育における多角的な教育方法の実践とふり返り(任 国強/中国大陸 銭学森教育思想研究会会長)

次いで登壇した任国強氏は「多角的な教育方法」を紹介しました。多角的な教育方法とは、中国で有名な科学者であり、「宇宙の父」と呼ばれる銭学森氏の教育思想です。本講演でその考えを取り入れた幼児教育実践とふり返りを事例を交えて紹介され、中国の幼児教育界に一石を投じました。

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基調講演5:人生のための教育(陳 宝珍/マレーシア 陳小児・家庭専門クリニック小児科医)

小児科医である陳宝珍氏は、医学的な視点から子どもの発達と教育について深く分析されました。教育者をはじめとする、子どもに関わる全ての人は、科学的な知識をもって、子どもの発達に適した時期に適切な働きかけをすることが必要であり、そのための勉強や努力を惜しまず行うべきであると力説しました。

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第2部:シンポジウム「『学びに向かう力』を育むには」国際比較研究

司会:榊原 洋一氏(CRN所長、お茶の水女子大学副学長)
シンポジスト:周 念麗氏(中国・華東師範大学教授)
       木村 治生氏(CRN主席研究員)
       劉 愛萍氏(CRN主任研究員)

初日の最後には、CRN所長の榊原洋一氏司会のもと、「『学びに向かう力 (attitudes of learning to learn)』を育むには」をテーマに、国際比較研究に基づくシンポジウムが行われました。華東師範大学の周念麗氏より中国の農村部における子どもの貧困問題、木村治生氏からはベネッセ教育総合研究所の調査データから見た「学びに向かう力」の大切さ、劉愛萍氏からは、CRN(Child Research Net)の20年間の取り組みや保育の質を検証するCRNマトリクス図について、それぞれ発表がなされました。

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第3部:分科会

二日目は4つの分科会を開催しました。それぞれのテーマは「幼稚園の遊びと学びのデザイン」、「0‐3歳の教育環境デザイン」、「幼稚園の室外運動のデザイン」、「デジタル(ICT)と就学前教育」でした。アジア諸国の専門家たちは、子どもの成育環境にまつわる諸問題について深く議論を行いました。各国の文化背景や歴史、教育観は異なりますが、子どものよりよい生活のため、という目標は共通しています。それぞれの研究者が、他国の経験や教訓を自国にもちかえり、自国の実践に生かしていくことの重要性を確認し合いながら、第1回の国際会議は幕を閉じました。

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●CRNアジア子ども学交流プログラム第1回国際会議(兼CRN20周年記念)概要

テーマ Child Caring Design ~子どもの発達・成育環境のグランド・デザイン~
日時 2017年3月4(土)-5日(日)  (受付:8:00‐9:30)
場所 中国・上海 CROWNE PLAZA SHANGHAI
対象 アジア10か国の子ども研究の第1人者、中国国内の子ども研究者・現場教師・大学生
言語 中、英、日三言語同時通訳
主催 チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)、中国民弁教育協会民弁教育研究院
協力 上海群益職業技術学校
後援 中国教育学会就学前教育専門委員会、上海市教育科学研究院民弁教育研究所、
中国中福会出版社、楽智小天地、倍楽生公司
参加費 無料

●プログラム

1日目:2017年3月4日(土)
時間 内容
10:00-10:30 開会式
10:30-12:00 基調講演1:朱 家雄/中国大陸(華東師範大学名誉教授)
基調講演2:開 一夫/日本(東京大学教授)
12:00-13:00 お昼休憩
13:00-14:45 基調講演3:クリスティン・チェン/シンガポール(シンガポール幼児教育者学会代表)
ジェーン・リム/米国(ミドルテネシー州立大学)
基調講演4:任 国強/中国(銭学森教育思想研究会会長)
基調講演5:陳 宝珍/マレーシア(陳小児・家族専門クリニック 小児科医)
14:45-15:00 休憩
15:00-17:00 シンポジウム:「『学びに向かう力』を育むには」国際比較研究
司会:榊原 洋一(CRN所長、お茶の水女子大学副学長)
シンポジスト:周 念麗(中国・華東師範大学教授)
       木村 治生(CRN主席研究員)
       劉 愛萍(CRN主任研究員)
2日目:2017年3月5日(日)
時間 内容
9:00-10:20 分科会1:
幼稚園の遊びと学びのデザイン
分科会2:
0‐3歳の教育環境デザイン
10:20-10:40 休憩(会場移動)
10:40-12:00 分科会3:
幼稚園の室外運動のデザイン
分科会4:
デジタル(ICT)と就学前教育
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